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い〜 なうれっじ

ミニ四駆マグナムGP 世界戦 大参戦記

(2007年12月8日〜9日)


WGP大参戦記
2007,12,08 はれ

 ミニ四駆と共に近畿圏以外へ初めて飛び出した。初めてのことだらけだったけど非常に有意義なひと時だった。ここではその模様を大会会場シーンを中心に書きとめておこうと思います。書き始めたら鬼のように長くなってしまったため、一部割愛させていただきました。そのお陰で読みにくくなっている部分もあるかと思いますがご了承下さい。何にしてもいろいろなことがありすぎたのです(^▽^;


 日付が変わるか変わらないかぐらいの時間に京都駅を出発。朝一の新幹線とか前乗りとか色々考えたのですが、ビンボー大学生には夜行バスが一番お得でした(笑)
7時到着予定が6時半に静岡に到着。あまり早く行っても仕方がないので駅ビル内のマクドに入る。ちなみに初めての朝マック(ここをマクドとは言わない)。せっかくなので朝マック限定メニューをチョイスし2階へと上がる。「ハッシュドポテトは美味しいなぁ」と思いつつ、初の夜行バスゆえほとんど寝ていない体を労って寝ることにした。ええ、神経細い僕が寝れるはずも無く。アイマスクしてるから寝てるのか寝てないのか、自分でも分からない状態で一夜を過ごしたのであります。まぁある程度予想はしていたのでショックはなかったですけども。

 久々にこんな早い時間にご飯を食べたので、お腹をいたわってゆっくり食べる。それでもまぁ朝マックメニューって量が少ないのですぐに完食。トレーを端の方へ寄せて準備完了!2度目のおやすみなさい。


  ・・・・・・・・・・。

 「何かメッチャ寒い…」(T_T)



まさに『長居すんじゃねぇぞ!』と言わんばかりに冷房が入ってる!?この時期に!?最初は席を変わるなどして抵抗してみるも途中で耐えかねて脱出するハメに。

 まだ東静岡へ行くには早すぎる。1時間は余裕がある感じだ。電車の時間だけ確認しておいて駅ビル内を散策することに。3日目に買うであろう駅弁の売場を確認したり、コインロッカーの位置を探したり、昼ご飯を調達したり。ここで買っておかないと向こうには買える場所がないのでね。
 ほどなくして時間が迫ってきたので「トイレ済ませてから行こう」とトイレを探す。ここでのターゲットは大の方だったのだが…どこのトイレに行っても紙が無い。3ヶ所も探したのに!仕方ないのでポケットティッシュで‥(以下略

 140円払って改札をくぐる。

 改札くぐってすぐのエスカレーターの手すりがタミヤカラーで思わずにやける。関西で上りと下りで手すりの色を変えてるなんて場所は記憶に無いし。…って思ってたらのちのち違う場所でも遭遇するのだけどね。
ホームで待つのは寒い気がしたのでしばし建物内で待つ。出発時刻の3分ほど前にエスカレーターを上ってホームへ。…ってもう電車居るやん。時間が時間だからか思いっきり空いているので、ロングシートのど真ん中に座る。8時20分、静岡駅出発。

 1駅なので程なくして到着。この辺りはその昔車庫だったか貨物の駅だったかを再開発したそうだが、それはもう綺麗に整備されていた。ぶっちゃけ静岡駅より綺麗。無駄に凝ったデザインの駅。こういう駅、好きです(笑)
駅を出ると飛び出してきたのがグランシップ。デカイ。とにかくデカイ。高さは無いんだけど迫力のある造りで思わず写真を撮る。デカイのは良いんだけどどこが入り口かまったく分からない。とにかく建物へ向かって道沿いを進むことにした。いかにも「再開発しました!」という感じで道幅も無駄に広い。そのくせ車は殆ど走っていない。ただ、RCの人だろうか、せっせと車から大きな荷物を出す人がたくさん居る。RCをやってない僕にとっては結構驚きの光景。まぁミニ四駆の何倍もあるんだから当然っちゃあ当然なんだろうけど。少し建物沿いを行くと長蛇の列が見えてきた。一瞬「これ全部かよ!?」と思ったのは秘密だ(笑) もちろんRCの人が大半。列が駅とは逆方向へ伸びているので入口を通り過ぎて並んだ。


 とにかく天気が良い。真っ青な空、雲ひとつ無い快晴。照りつける心地よい太陽の日差し。冬の外待ちにしては最高のコンディションだった。30分ほどして中へと入り、荷物を抱えたまま本日のコースを撮影。さすがは静岡というべきか、ピットテーブルもあったんだけどなんか中途半端にしか残っていなかったので、少し離れたところにある、いかにも元からありましたよ的なベンチに荷物を置いた。各所の撮影を簡単に済ませ物販も見ておく。まっ先に置いてあったアバンテBSの箱を取り‥かけて戻す(笑) 「明日買った方が荷物にならんやん」ということで。ある程度見た後、さっそくマシンを取り出しテスト走行をする。Gプラスをホッカイロで温めつつ99アルカリでテスト。テーブルトップは問題無さそうだ。

 関西での公式では100%社長出勤なので全然気にしてなかったけど、朝一で来るメリットって大きいね。朝一だと人数も少ないしテスト走行もできるし。しかも今日は人数が少ないような気がする。世界大会だということで山ほど来るんじゃないか!?って思ってたけど、どうやらそう思っていたのは僕だけだったみたい。いや、思っていても来れなかったって人が多いんだろう。

関さん、続いてガッツが登場。
いよいよ世界グランプリ…への最終キップをかけた戦いが始まる。。。





 予選がスタートしても最初のうちは様子を見ることにした。電池の温まり具合も気になっていたしね。しばらうしてから1次予選へと向かう。“練習走行では上手くいってたけど本番では飛ぶ”というのは良くあること。気は抜けない。グリーンシグナルと共にマシンを解き放つ。…なんかぶっちぎってる!?明らかに速い。こうなると怖いのがテーブルトップだが難なく通過。珍しく幸先の良いスタートとなり青のタスキをいただく。軽くテンション上がる(笑)
人数が少ないからか遠征組みが多いのか分からないがどうも見知った顔の人が多い。少数精鋭となっていると少々厄介だが…。

 「今日は贅沢に行くぜ!」と言わんばかりに1レースごとに新品Gプラスを投入していく。2次予選が始まったので列へと向かう。相変わらずぶっちぎっているがどうにも危なっかしい。トップで居ると「コースアウトしてしまうんじゃないか」と心配してしまうのは僕だけだろうか?前半から独走状態なので尚更心臓に悪い。ふと他車の方へ目を向けてみると何やらトラブっている。コースアウトしたマシンが他のレーンに入り込んでの巻き添えクラッシュを起こしたらしい。一度全マシンが回収されて再レース。マシンそのものは温まっているけどバッテリーのパワーは落ちているので大丈夫だろう…と思っていたらしっかり帰ってきてくれた。最後はちょっとヒヤヒヤものだったけどね。何にしても久々に決勝進出カードを貰った気がする。素直に嬉しい(v^^)v

舞い上がる気持ちを抑えつつマシンのメンテナンスを行ってさぁ決勝!2名ずつだったか3名ずつだったかは忘れたが…とにかく準決勝。またしても全開スピードでかっ飛ばしていく。実に調子が良い。「このまま行けるか!?」と思ったら、テーブルトップで本日初のコースアウト(T▽T) あとちょっとで決勝だったのに〜!!ここで脳内シナリオが完全に崩れ無駄にヘコむ。何?脳内シナリオ??人間、最高の形を想像するのは当たり前のことでしょ?(笑)


 コンデレに勢いでアバンテとサンダーショットを持っていく。もちろんレース仕様のまま。アバンテは見事にスルーされたけどサンダーショットはしっかりチェックしてもらった。『雷の文字は手書きなんでしょうかねぇ』というガッツの言葉にニヤリ。手書きではあんな綺麗にかけないヨ(笑)タトゥーシールの薄さが証明された言葉だった気がします。



 ご飯を食べつつ午後の部に備える。しょっちさんが訪ねて来てくれたのもこの頃だっただろうか。話しかけられたタイミングの関係で、挨拶だけで終わっちゃってかなり気まずかった…。「後でもう1回挨拶に行こう」と思いつつ、今度は小径マシンをチョイス。ローラーは全部プラリン。全然ノウハウは無いけど小径なら何とかできるんじゃないかという目論見の元で作ってみた。珍しくシャーシを肉抜きした高速仕様(笑)
テスト開始。6プラリンだがフロントの上下スタビのお陰か全く問題ない。テーブルトップも低い姿勢でしっかり走っている。――が、遅い(苦笑)はっきり言って勝負にならないスピード。テスト走行ではオープンのマシンとも一緒になるので、他車との比較はし辛いけど明らかにスピードに乗れていないのが分かる。ブレーキの位置を調整してみるが効果はいまひとつ。そうこうしているうちに予選開始のアナウンス。とりあえず持っていくも、今度はブッチギリで最下位。フロントにつけていたスタビポール用ポールを取っ払ってリヤステーの高さを上て2回目のチャレンジ。…まだ遅い。「もう無いかな…」と思っていたら参加者が少なかったために3回目のチャレンジ登場!「もうこうなりゃノンブレーキ走法だぜ!」ってことでリヤも取っ払っての3回目。…またスピード負けだぁ(T-T) この時点で明日の小径は捨てることに。


 その後は主にレース観戦。注目のWGPは年間戦に海外レーサーが加わるという形だった。ガッツが出場権チケットをトランプのごとく扱い1次予選1対1の対戦カードを決めていく。そしてそこで初めて気がついた。ミニヨンクラブで書いた「シンガポール代表」は僕の想定していた人とは別人だったということを。

 さかのぼること8月の終わり、1通の英文メールが届いた。シンガポール在住のマレーシア人という彼。トップに置いてあった表彰状付きの写真を見てメールして来てくれたらしい。そこから慣れない英語でのメール交換が始まる。日本の事情や向こうでのミニ四駆をやり取りしたり、彼のマシンを見せてくれたり。日本で世界戦の話題が出た頃に「年末に世界大会が開かれるかもしれない。そのときに会えたら良いね」なんて話をしていたら、「行けるかもしれない」との返答が。そして月日は流れついに「行くよ!」というメールが届いたのです。そう、僕が静岡へ行くことにした理由の1つにこれがあったんですね。ただ、さすがに本名までは分からない。ミニヨンクラブの選手紹介ではイマイチ判断ができずに「シンガポール在住だからシンガポール代表だろう」と書いてしまったわけです。
ところがガッツが読み上げる名前に聞きなれた‥いや目にしたことのある名前が。。。『ロックイーレン選手!』メールの差出人に書かれていた名前が…確か「Eelen Lok」英語は苦手だけど、ローマ字読みでも雰囲気が似ている。そう言えばマレーシア人だと言っていた…。だからマレーシア代表なのか!?確証はないがかなり正解に近いような気がする。通訳の人が居れば話しかけてみようかとも思ったがタイミングが取れずに断念。いや、日本人相手でも基本的に話しかけることが苦手な僕。ビビッてしまったと言っても差し支えないだろう。

 結局オープンでのしゅうぼ〜さんの優勝を見届ける。しょっちさんの2位もこの時見届ける。やっぱ速いなぁ。さすがは何度もチャンピオンになってる人たちだ。海外勢は相当苦労している様子。スピードが遅かったりコースアウトしたり。でも1人だけ2位に入賞していた。…それがロックイーレン選手だったのには驚いたけど。こっちは予選落ちだってのにますます話しづらくなるやん。
そういえば決定戦では無駄にアクションの多い人が多かったなぁ。いや、デコレーションとは別に。テーブルトップで「飛ぶなよ!」とアクションするのはともかく…その彼を応援している人なのかどうかは分からないけど、彼がコースアウトした後や負けている時に相手マシンに対して「飛べ!飛べ!」とアクションするのはどうなんだろう。心で思う分には大いに構わないけど、それを言葉や行動に現すのは相手からすれば良い気分ではない。見ているほうも気分が悪い。盛り上げるのはギャラリーの仕事だけど盛り上げ方を間違えたら他人を傷つけることになる。とりわけ今回は日本語の分からない海外選手まで居たんだし。ちょっと残念でした。

 抽選会では100番とか言うやたらとキリの良い番号をゲットする。さすが静岡、賞品が豪華‥な気がする。今日は人数も少ないし番号も綺麗だしで何か当たるかなぁと淡い期待を抱くもかすりもせず。こうして静岡1日目は前半かっ飛ばして後半失速という形で幕を閉じた。





WGP大参戦記 その2
2007,12,09 はれ

 目覚ましは8時にしていたように思う。しかし楽しいことが待っている、そんな時はいくつになっても起きてしまうもの。何だかんだで7時半には布団から体を起こしていた。とは言え普段は太陽が真上にくる頃まで寝ているような人間。寝呆けながら着替えて準備をしていたのは言うまでもありません(;^_^A

 9時前には会場に着いただろうか。昨日にはあった長い列は見当たらない。どうやら既に中へ入れた様子。焦る気持ちを押さえながら会場入り。
適当に荷物を置いて、一応物販だけはのぞいておく。すると昨日にはなかったカゴが…。「怪しい…。」念のためと見に行ったところ、昨日にはなかった掘り出し物(?)ジャンクがあった。見るからに出遅れた感満載だったが、その中からワイドトレッドシャフト、9mmベアリングなどを購入。ちなみに家に帰ってから気付いたが、9mmは最初期型・限定GUPの頃の物だった。嬉しいような無駄に珍しいものという考えが働いて使いにくいというか…。
とは言え関西の物販では1度もお目にした事の無い商品ラインナップ。ほくほく顔でテスト走行へと動く。


 昨日は好調だったエキスパート仕様のマシン。カウンターに入れていた520ベアリングの回りが悪かったので軸もろとも交換したが、それ以外はほぼ昨日のまま。ところが…ものの見事にジャンプ!おかしいなぁと思いつつ、周りの方のテスト走行を見ていると軒並みジャンプ競技になってた。後から知ったのだが、どうやら昨日とはスロープの取り付け方が違うらしい。昨日は下りにあったやつが上りになっているんだとか。「ここまで変わるもんなんかいなぁ」と思いつつ、昨晩のセッティング中に考えていた対抗策を施し再び列へ。ついでに昨日は使わなかったMuraMasaSPに新品Gプラスをセットしておく。

 「うーん…遅い」
周りと比べてではなく昨日の自分と比べて遅い。疑問に思いつつ戻ってきたマシンを見て絶句!「海老反り状態になってる!?」電池を入れた時は気付かなかったけど、見るからにシャーシは湾曲している。接点圧を上げすぎてこうなった事があったので、後部ターミナルに挟んでいたGターミナルスポンジを無理矢理引き抜く。…まだ反ってる。普通に電池を入れただけでもシャーシが反っていることなんて初めて。なんとか接点圧を弱めようとマイナスドライバーで押し潰してみる。しかしそこは新品Gターミナル。ちょっとやそっとの攻撃じゃ曲がってくれない。そうこうしているうちに一次予選スタート。朝一から会場入りしている僕は当然青色だ。マズイ…時間が無い。アルカリもまだ完了してないらしい。青シールの終了ギリギリまで粘る。シャーシの反りは多分これでOK。少々不安な電池を手に取り車検の列へと向かった。



 『スイッチ・オン。レディー…』
スターター竹ちゃんさんの合図とともにスイッチを入れ…ってあれ?スイッチ入らへん!?慌ててマシンをねじる。何とか動きだしほっとするも、ここからが地獄の始まりだった。
スタート直後は良かった。―が、明らかにスピードの伸びが足りない。ってか伸びとか以前に物凄く遅い。ぶっちぎりで最下位となったマシンを見て思う。「さっき以上に反ってるやん!?」慌ててピットへ戻り金具の調整を行う。チカラワザも使って何とかしようと試みる。「もう大丈夫だろう」とスイッチを入れてみる。が――

 ―スイッチを入れても動かない―

こういうのは9割りがた接触不良というのが相場と決まっている。「電池との接点をいじり過ぎたのか?」と思いあれこれ調べるもおかしい所は見当たらない。
「おかしい。何かがおかしい。」エントリーシートの色は刻一刻と変わっていく。2日目、日曜日ともあって昨日よりは多いものの、それでも最高尾は赤だ。焦っちゃダメだ…と自分に言い聞かせ冷静にマシンを見極める。「…スイッチ部分‥か?!」ギヤカバーをひっぱ抜きモーターを抜く。「…やっぱり。」Gスポンジを無理矢理抜いた影響なのか、スイッチパーツによって稼働するほうが大きく曲がっていた。一度曲がったパーツを曲げ直しても、また曲がってくる可能性がある。そのため昨日の惨敗から今日は出さないと決めていた小径シャーシから金具を奪い取る。ユニットを外すには時間がかかり過ぎるので、多少無理をしながら装着。「これで大丈夫やろ…」電池を入れ、シャーシの反り具合を確認。まぁ許容範囲だ。息を呑んで…スイッチ‥オン!!

 うんともすんとも言わない。

NA・ZE・DA!??
さっきまでは電池を入れ直したりシャーシを捻ったりすれば動きだした。ところが今度は何をしても動かない。別の電池を試してみてもダメ。明らかに今までとは異なる。

「…モーターか!?」

 思い返してみると昨日のレース、レースが進むにつれてスピードは速くなっていった。準決勝で飛んだあのレース。実は電池を暖めるの忘れていたので、単純に考えれば落ちるはず。それがオーバースピードでコースアウトだ。この時分かった、「死ぬ寸前だったんだ…」と。『死ぬ寸前のモーターは最も速い』これはレッツ&ゴーでも描かれている有名な話だ。ただ、モーターが完全に死ぬまで使ったことはない。ムチャなブレークインをしていないってのもあるだろうけど、大体は下り坂に入った頃に次のモーターへ交換しているからね。小さい頃はそもそも走らせる回数が少なかったからそういう所まで使うことも無かったし。
まさかの展開に少々戸惑いつつも、とにかく予備のモーターに交換してみる。…多少の不安を抱えながら。このモーター、ブレークイン直後からけたたましい音を上げていて、明らかに今までのモーターとは性格が違う。もともと中に入っているグリスが少ないのか分からないが、回せば回すほど甲高い異音のするモーターなのだ。だがこの際そんなことはどうでもいい。原因がモーターなのかだけでも確認をしなければ…!手際良くモーターの交換を行いスイッチオン!

「やっと回った…。」
接触不良も無し。電池を何回も入れ替えては回してみたが、スイッチを入れればしっかり回転してくれる。これでもう大丈夫。疲れがどっと押し寄せてくる。−が、これで満足していてはダメ。急いで次のレースへと向かう。


 エキスパ2回目。
今度は大丈夫なはず。問題なくタイヤも回っている。今思うことはたった1つ!「ちゃんと走ってくれ…」シグナルがグリーンに変わりマシンを解き放つ…。

「よし!ちゃんと走って…って速!!と言うより速すぎ!?」

 そりゃもうびっくりするくらいのかっ飛ばしぶり。どう考えてもオーバースピード。もちろんそんなスピードでテーブルトップを越えられる訳もなく豪快に散る。昨日のワールドチャンプ、そしてその後このレースで2位となった人をぶっちぎるそのスピード。魅力的だが押さえ込まなければどうにもならない。ブレーキの位置を下げたり素材を変えたり…。今思えばフロントのスラストをいじっても良かったかもしれないが、その時はそこまで頭が回らなかった…。とにかくその場で思い浮かぶことはやっての3回目。暖め具合も押さえ気味にしておく。せっかく託されたのにその力を出し切れないMuraMasaSP(汗)作り主たる僕が想定していないスピードなんだから、誰もこんな事態を想定できてなくて当然だ。

 一生懸命気を使った結果、見事に1番乗り!…コースから消える順番だけど(苦笑)


 なぜか昨日は会場で食べられたのに今日はダメらしい。下のレストランか、昨日は来てなかった弁当屋の弁当を外で食べてくれと言われる。仕方がないので外に出て食べることにした。昨日に引き続き天気は快晴。気分転換にもちょうどいいだろう。
昨日の小径のデキから今日はオープンにするつもりだった。だがエキスパートで使ったマシンをそのままつかうだけの僕。完走すらできないのに勝ち目があるわけない。遠く京都に居るMuraMasa さんのアドバイスもあり、もう1度小径を出すことにした。


 昨日の反省を活かして、今回はMuraMasaSPフル活用で行く。しかもノンブレーキで。ひとまず使いかけの電池でテスト走行。たまたましょっち さんと同じ組になる。色々お話を伺いながらいざスタート!さすがMuraMasaSP!昨日のスピードが嘘のようだ(笑)コースアウトもせずにしっかり走行している。おまけに1番に帰ってきた。これなら行けるかもしれない…。まだ時間はあったので、エキスパで出した暴れ馬を再度セッティングしなおしてコースインさせて見る。…ダメだ(笑)残り時間はこいつの調整に時間をさくことに。

 そうこうしているうちにレース開始。とりあえず暖めた中古Gプラスを握り締めて小径マシンと共に列へと並ぶ。速い。速い。なんか知らないけどブッちぎってる。ふと後続のマシンを見ると巻き添えクラッシュが発生していた。一度マシンを止められて残りの人と一緒に再レース。マシン全体が温まっているので不安だったけど、なんとか今度もコースアウトせずに帰ってきてくれた。
小径はスパッと通過できたので2回目にはオープンへとトライ。最終手段として大径バレルにロープロタイヤを履かせたものを持ってきていたんだけど、これを履くとスピード負けしそうな気がしたのでやめておく。あくまでブレーキにこだわってセッティングを煮詰めてトライ!電池は新品を使うも温めずに行くことにした。…が、そう簡単に上手くはいかない。まさにアニメ『レッツ&ゴー』のニエミネンのごとく「ブッちぎってたらテーブルトップでコースアウト」(苦笑)それも真っ先に。何でこんなマシンに仕上がったんだろう(ー。ー;


 気を取り直して小径2次予選。先ほどと同じセッティングで行く。順調に周回を重ねていくmyマシンだが途中でコースアウト!!ってか出走者全員がコースアウト!!(笑)ミニ四駆って何が起こるかホント分からない(^-^;


こうして僕の静岡大会は幕を閉じた――。





 いや、まだあともう1つ重要なことが残っていた。
WGPの観戦、そして…本当の彼は誰なのか…。




 何が何でもメールをくれた彼を探さなければならない。しかし海外選手はまだレースが続いている‥というかこっちがメインなので結構慌しくしている。ピットを覗き込むわけにもいかないので、スタート付近で様子を見ることにした。マシンの特長さえしっかり確認できればほぼ確証が持てる。何度も送ってくれたマシンの写真は頭に叩き込んである。
 昨日と比べるとしっかり完走し勝ち進む海外レーサーが多い。しつこいくらいマシンを覗き込む。昨日は流し聞きだったガッツのアナウンスも聞き逃さないように耳を傾ける。そして僕の中で1つの回答が出た。「間違いない。彼だ…!」



 ここからちっぽけな僕と鼓舞する僕とのバトルが展開される。

ちっぽけ小人「多分あの人だろうなぁ。
         今は他の海外選手を応援しているみたいだし、後でにしよう。」
鼓舞する商人「なーに気を使ってんだよ!?今フリーにしてるんだから突撃しろよ!!」
ちっぽけ小人「いやだってさぁレース見てるのにたどたどしい英語で話しかけたら悪いやん?」
鼓舞する商人「アホか!1人で居る今がチャンス何やろうが!!
         3人も4人も外人おったら余計話しかけにくくなるぞ!?」
ちっぽけ小人「そのたどたどしい英語が問題なんだって。
         通訳の人が居る時に話しかけないと会話にならへんやん。」
鼓舞する商人「電子辞書持ってきたんだろ!?」
ちっぽけ小人「いやぁあれは最終手段だし・・・。
         あ、昨日と合わせると3回目の2位だよアノ人。ますます話しにくいよぉ・・・。」
鼓舞する商人「ホラッ!入賞記念の撮影会も済んだぞ!さっさと突撃だ!!」
ちっぽけ小人「その前に抽選券貰わないと・・・」
鼓舞する商人「抽選券貰ったら即効で突撃!良いな!?・・ってアレ?」
ちっぽけ小人「何かチャンピオン戦出場者同士でグローバルなカツーい話をしてるね。」
鼓舞する商人「貫通ホイールか・・・ってオイ!旋盤使うことまでいうのかヨ!?」
ちっぽけ小人「ギヤ加工の話で『旋盤とか使わないと綺麗に加工できないから、
         普通の人はほとんどしてない』って話はしたけど・・・。」
鼓舞する商人「旋盤って英語調べたもんなぁ。」
ちっぽけ小人「こんなカツい話、ボクはついていけない。。。もうダメだーー!!」
鼓舞する商人「バカッ!ここで諦めたら一生後悔するぞ!?
         それに彼に申し訳がつかんじゃないか!!
         2位を3回も取ったのに祝いの言葉もいえんのか!?」
ちっぽけ小人「だってさぁ・・・ほら、マスコミのインタビューまで始まっちゃったよ?
         もう話しかけるタイミングなんて無いよ・・・!」
覆面キングA「・・・。マシンを取って来い・・・。」
ちっぽけ小人「ヘ?」
鼓舞する商人「そうだよ!マシンがあれば彼も気付くかもしれない。
         いいからマシンを持ってくるんだ!!」
ちっぽけ小人「アバンテの黒はもう目印になんないよ・・・」
鼓舞する商人「ガタガタ騒いでないで持って来い!」
ちっぽけ小人「電子辞書、一応持っておいたほうが良いかな・・・?」
鼓舞する商人「そんなもん必要無い!ボディーランゲージさえあれば何とかなる!!
         それに辞書片手に話すなんて相手に対して失礼やぞ!」
ちっぽけ小人「そうかなぁ。。。」
鼓舞する商人「自分の言葉で行け!伝えなきゃいけないのは言葉じゃない、気持ちだ!!
         ほらっ早く!!」
ちっぽけ小人「いや・・まだインタビュー受けてるから。。。」
覆面キングA「・・・。インタビューが終わってこっちに戻ってきた時がチャンスだ・・・。」
ちっぽけ小人「ハヘ??」
鼓舞する商人「カツい話に戻ってしまったらまた呼び戻すのが大変になるぞ!?
         さぁ今しか無い!戻ってきたぞ!!」
ちっぽけ小人「通訳の人が遠い・・・」
鼓舞する商人「ガタガタ騒ぐな!!行けーー!!!」
覆面キングA「・・・GO!!」
ちっぽけ小人「ぅぐぐぐぐ・・・・・・!」


mmka「い・・いーれん!」
Eelenlok「??」
mmka「まい ねーむ いず えむ・えむ・けー・えー。」
Eelenlok「!!? mmka?」
mmka「こんぐらちゅれーしょん! あいむ べりーはっぴー…」




 多分人生で最も自分と格闘したと思う。ここまで“弱い自分”と戦ったのは初めて。最後の最後に別の人の手を借りたのは今後の課題だけどね。
中学の頃から英語は大の苦手。文章にして話すなんて夢のまた夢。カタコト単語、、、それも興奮していて全然言葉が出てこず、相手からすればもう何が言いたいのか全然分からなかったと思う。でも良かった、自分の言葉で伝えられて。意味は全く通じてないと思うけど、気持ちは伝わってる・・はず。来年もまたきっと逢えるはず、そう言って別れた。「今度一緒にレースしようぜ!WGPの舞台でね!!」そう誓いながら。







翌日“こころの旅”へ


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